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2013年1月11日金曜日

スウェーデン旅行記 Aug.2012 その第1回 スウェーデンへ

2012年の8/158/22にスウェーデンに行って来ました。ストックホルムだけの滞在で、目的は都市の観光です。数回に分けてその旅行記を書いていきます。
2011年の晩秋に隣国フィンランドを旅行してきたものもまとめて既にアップしていますので、よろしかったらそちらもご覧ください。PCでしたら右のブログアーカイブからご覧ください。スマホ等であれば、一番下に、前、次のような矢印が現れます。


スウェーデン国旗

南米アルゼンチンのブエノスアイレスの古豪であり、かのマラドーナの熱愛するサッカークラブ「ボカジュニアーズ」のユニフォームの色は、何故かスウェーデン国旗の色が使われています。その昔チームがぼろ負けしたときに、ユニフォームを一新することになり、色を決める方法として、今から最初にブエノスアイレス港に入港していた国の旗の色を採用しよう!ということになったとか。そして入ってきたのが国旗を掲げたスウェーデンの船だったのですね。世界を股にかける海運国の片鱗を感じさせます。
ボカジュニアーズ2009年のユニフォーム
国旗よりも濃いブルー

こちらは、2010年の105周年記念ユニフォーム。びっくりするくらいスウェーデンですね。 


スウェーデンへ


旅行メンバー


妻、娘(19才、大学二年生になりました)と小生(54才)。フィンランド航空(フィンエアー)の催行するツアーにて。ツアーとはいえ、行き帰りの航空券並びに現地の宿泊のみのパックであり、いつもどおり添乗員は無しの終始3人のみでの行動です。現地の交通機関は基本的には公共交通を使います。


美しいFinnair A330-300の翼

飛行ルート

成田発8/15 9:25発の Finnair A330-300 は、進路を北西に取り、新潟から北朝鮮をかすめてハバロフスク上空を経由し、一路シベリア上空を目指します。水色のレカロの座席のせいか機内がを明るく見えます。そのまま地球の球体に沿ってほぼ直線に飛行ルートを取ると、10時間後には13:45のフィンランドヘルシンキヴァンター空港に着陸しました。日本、韓国などの極東アジアからはもっとも近いヨーロッパの都市のひとつがヘルシンキです。成田から5,229マイル。ヴァンター空港はFinnairの独壇場。 http://www.helsinki-vantaa.fi/home_jp 企業戦略上アジアを重要視したハブ空港の機能を構築しており、とても成功しています。ほぼ一社の航空会社の使用であることからデザイン的にも統一感があり、美しい空港です。ヨーロッパの多くの都市にここからダイレクトに入れる。スウェーデンは隣国、わずか1時間の距離です。日本からヨーロッパに入るハブ空港ではドバイのエミレイツ空港もよく使われていますが、こちらはもっと規模が大きい。世界中を相手にした空港ですね。ドバイは距離的には日本からは近いですが、(関空から4,713マイル)乗り継ぎの後の飛行時間が長くなります。ヨーロッパの大都市にダイレクトに入る便ももちろん便利ですが、ハブ空港を使ったルートも快適です。
ヘルシンキから Finnsir A319 に乗り換え、国内便のノリでスウェーデン、ストックホルムはアーランダ空港に現地時間15:55に着陸しました。 http://www.swedavia.com/arlanda/ こちらは各国の飛行機が飛び交う大空港。エアポートバスを使い、市内に入りました。

フィンランド ヘルシンキ ヴァンター空港にて乗継

ヴァンター空港ロビーは、何故か単発機が空中を占拠している。 Flying Finn

ストックホルム上空 水面はバルト海

エアポートバスで市内へ

ガラス天井のバスターミナル 快晴になった!

気候

季節は晩夏から初秋。気温は日中20度を少々上回る程度。ジャケットを着てちょうど良い。日中日差しの中を歩くと暑いくらい。しかし朝晩には10度以下にもなります。とはいえ、緯度が高い割には温暖だと思われます。バルト海に暖流が流れ込んでいるおかげ。この季節、街は花で溢れています。短い夏を楽しんでいる。
サマータイムを採用、1時間早く時はすすんでいるので朝4:00頃には明るくなります。日没は19:30ころ。まだ日は長いです。滞在中は、晴れか曇りですごせ、幸運なことにほぼ雨には当たりませんでした。

街に花が溢れる季節。歩道の飾りつけ!
窓辺も花で飾ります。
ドロットニングホルム宮殿も花に彩られる。
市庁舎付近の風景



もちろん公園は花で溢れる季節。


貨幣

通貨は、スウェーデン・クローナ(SEK)。1SEK=13.8円(2013年1月)旅行中はほぼ12円程度でした。ユーロには参加せず、独自の通貨で通しています。ユーロへの参加は国民投票で否決されました。
スウェーデンは17世紀にヨーロッパで最初に紙幣を発行した国であり、最初に中央銀行が設立された国という歴史を持っています。また王国であり、自国の通貨に誇りを持っているのでしょう。ユーロに加盟していない国は、王国が多いですね。

北欧というけれど

日本でスウェーデンのガイドブックなどを買おうとすると、ほぼ「北欧」という括りの本にまとめられていて、だいたい、スウェーデン・ノルウェー・デンマーク・フィンランドがセットになっていて、スウェーデン単独の本は見たことがありません。パッケージのツアー等でも1国だけの設定は数少ないのではないでしょうか。しかし、当然のことながら各国にはそれぞれの歴史、民俗、文化、気候、国民性があり、それらは大きく異なります。北欧といっていっしょくたにはできません。但し、いずれの国も国旗のデザインが十字架をモチーフにしていますね。


デンマーク、スウェーデン、フィンランド、ノルウェー、アイスランドそして、イングランド、北アイルランドのいずれも十字の国旗。スコットランドは×の形に十字。


スウェーデンは王国であり、大国です。

上記にも書きましたが、スウェーデンは王国です。元首たる国王は国の象徴として儀礼的職務を行っています。また、スウェーデンはヨーロッパの大国です。人口は94,530,000人(2011年)で、東京都の人口より少ないのですが、なんといっても、飛行機や車を生産し、主要な産業としてそれを輸出しています。これは物づくりの歴史と材料や部品の調達、それを支えるメーカー群や雇用、物流が機能していないとできません。GDPが世界20位程度とはいえ、車を量産し輸出している国は大国なのです。フィンランドやデンマークにはそれはできていません。
国土は約45万㎢で日本に北海道をもうひとつ足したくらいの面積。従い単純な人口密度的には日本の1/19ということになります。


スウェーデンの企業というと


産業は上記の飛行機、車のメーカーとして、SAAB、VOLVOがあげられます。SAABは自動車部門は倒産し、VOLVOも資本を他国に買われたりしているけれど、やはりスウェーデンの会社ですね。その他、IT・携帯電話のERICSSON、日本ではあまり知られていないけれど、マーケットシェアでは世界No.2家電メーカーのElectrolux。家具のIKEA、服飾のH&Mは世界的な販売企業。食器ではガラスのKOSTA BODA。ノーベル賞受賞式後の晩餐会で使われる食器を作っていることで有名なRorstrand、そして老舗陶器メーカーのGustavsberg、車のキャリアのTHULEなんていうのもスウェーデン企業です。また、ダイナマイトや軍事産業も盛ん。大砲で有名なBofors社は、ノーベル賞を設立したノーベルが一時経営していた会社です。
各メーカーの製品を見て感じるのは、非常にモダンなデザインを作っているということ。他のヨーロッパ各国が作っているような重厚長大な伝統そのままのデザインということではなく、歴史はありながら、現代の優れた感性を洗練された形で表現している、これぞまさしく北欧デザインです。














立憲君主制福祉国家

スウェーデンは古くはヴァイキングの生い立ちで、北欧東国へ攻め入っていたとか。現在のフィンランドを含む地域までを領土にしたり、その後ロシアやフランスなどと戦いをくりひろげ1905にほぼ現在の領土になりました。それよりさかのぼる1809年の革命によって立憲君主制が布かれています。国王は国家の象徴として儀礼的な職務のみを行っている。武装中立、つまり軍隊を持ちます。二度の世界大戦では中立国として参戦せず、そのせいで、かえって各国の諜報戦の舞台になりました。ナチスの弾圧から逃れようとしていたポーランド系ユダヤ人を日本経由で米国に大量に亡命をさせた手引をしたということで近年評価をされている日本人外交官「杉原千畝」はストックホルム経由で日本本国への情報の発信をしていたとも言われています。
社会民主労働党が永年に亘り政権党を担い、福祉国家がイデオロギーとなっています。国民の80%が信奉するのは福音ルーテル教。一方上記のような世界的な企業を多く持ち、ビジネス的には資本主義で外貨を稼ぐことに成功しています。日本的な左翼思想になれていると、国王がいて、軍隊をもち、キリスト教会に属し、国際的な大企業が活躍する社会でありながら、共産主義的な高福祉社会主義を実践しているというのは、眩暈がしそうなほどの価値観ですが、この方が現実的であり、腐敗等の社会矛盾に遭遇せず、諸外国とも関係をうまく保てるなと思われます。自然体ですね。何より外貨を稼いでいて、人口が少ないから国民に富が行き届く社会主義なのです。いろいろな主義の良いとこどりをしています。とはいえ、自分の身は自分で守る強さは持っています。極端に金持ちはいない。おそらく王家以外は。国民は老若男女一定以上の生活は保障されている。公務員の比率が非常に多く(実に33%:多いと思う日本でさえ9.5%)また女性の社会進出がとても進んでいて、その就労比率は76%(日本は48%)とのことです。
ある意味では、楽園的な国家を作ったということでしょう。地域の中では大国ですが、覇権を目指していることはない。国家の運営はうまくいっていると、傍からはみえます。

国会議事堂 写真は借りてきました。


王宮




王宮も花によって彩りを添えられています。

18世紀後期の国王グスタフⅢ世。いわゆるスウェーデン中興の祖。もちろん海を臨む場所に建てられている。

軍隊

スウェーデンは武装中立であると書きましたが、陸軍、海軍、空軍と自国を守る強力な軍隊を保持しています。NATOに属さないため、自国で兵器を生産し、軍事費を賄っています。2010年というつい最近まで徴兵制もありました。
王宮には三軍から派遣された軍人を中心に近衛兵が組織されています。毎日決まった時間に交代の儀式が行われていて、観光の名所にもなっています。彼らの中には普通に女性兵士もいて、男女同権のお国柄がよく表れていました。


交代の儀式。ブルーのユニフォームが近衛兵。セーラー服の水兵達は、楽団の役割を担っていました。


あまり屈強な兵士とは見えなかったが。。

交代式が始まる前に会場の整備から
ロイヤルパレスを観光めぐりする馬車。番犬も威厳があるな。

ストックホルム

スウェーデンの首都。北欧最大の都市で、世界都市のひとつ。人口は市域に87万人、都市圏には220万人を擁する。メラーレン湖がバルト海に達する場所に位置しており、海水と淡水がまじりあっている。
中心部の地図 水と共生していることがわかる。

水の街

水と共生しているストックホルムの夕焼け(写真は借りてきました)。古い建物を改装して使っているものが多く、高い建物が少ない。特にこの方向は旧市外なので、塔が空をつくのが目立つくらいだ。

ストックホルム市庁舎

市庁舎はやはり水辺に建てられています。
毎日建物の内部をめぐるガイドツアーが催行されているので、旅行者はそれに参加するとよいでしょう。当日受付ができます。各国の言語を喋るガイドが案内してくれるのですが、日本語は無かったです。
全景(写真は借りてきました)。塔が印象的


ストックホルム市庁舎も水辺に建てられている。ノーベル賞受賞の記念晩餐会が執り行われるので有名。昨年(2012年)には京大の山中教授も授賞式に出席されたので、その模様を見た方も多かったのではないでしょうか。
街のそこかしこに彫塑があります。

1923年築。スウェーデンのエストべりが設計した。エストべりは作品が少なく、この市庁舎が代表作。右の旗にはストックホルム市章があしらわれています。
中庭から

ノーベル賞受賞記念晩餐会会場となる「青の間」。天井下にある連窓から、ふんだんに光が降り注ぎ、明るい大空間。設計時に既に部屋の名前は「青の間」と、決まっていた。しかし、レンガの素材を素地仕上げとした結果、その色彩は部屋の名前とは一致しなくなった。奥の石の階段を、ノーベル賞の受賞者が降りて、会場入りする。

壁の見上げです。

重厚なモチーフ

山中教授のスナップを借りてきました。マデレーン王女をエスコートして、階段を降りています。

市議会の開かれる部屋。木組天井の奥には絵画が描かれています。

「黄金の間」こちらでは晩餐会の後の舞踏会が開催されます。豪華さが印象的な空間でした。
黄金の間に至る廊下のモチーフ

ノーベル賞とダイナマイト

ノーベル賞は、ダイナマイトを発明したアルフレッド・ノーベルの遺言を実現する形で創設されたことは、よく知られています。スウェーデンは上記のように兵器産業も盛んで、その実務に関わったノーベルは巨万の富を築いたのです。とはいえノーベルは、死の道具である兵器を作って富を得たことによって、自分が将来どのように人々から評価されるのかを危惧し、賞の設立に思い至ったといわれています。
ストックホルムを歩いていて、ダイナマイトの利用のされ方は、兵器だけではなかったのではと小生は思いました。スウェーデンの国土を形成する地層はどこも固い岩盤なのです。あらゆる場所でそれは確認できました。この国には多くの建物や、縦横に走る地下鉄など土木工作物がありますが、おそらくどれもとても難工事です。地盤が固くて穴が掘れません。そこで、ダイナマイトはとても有効だったのではないでしょうか。都市部の工事で使われたかはわかりませんが、掘削のためのダイナマイトの利用も、ノーベルの富に貢献したと想像します。

市内の工事現場。地盤を掘れば、そこは岩です。

市民水泳大会

市庁舎を訪れたとき、その前庭をスタート地点とする水泳大会がちょうどまさにスタートするところでした。晩夏とはいえ、日本人の小生の体感では屋外水泳はとても厳しそうな気温でしたが、老若男女元気一杯水着姿で、今や遅しとスタートを待っているのでした。こんな街中でいきなり水面に飛び込む大会があるとは!とてもうれしくなりました。
市庁舎の前庭です。

準備万端

先導隊。どれくらいの距離を泳ぐのだろうか。
ウェットスーツも、素肌の人も
以上で、スウェーデン旅行記第一回は終わり。
次回はストックホルムを掘り下げていきます。